好みが違っても

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人の好みというのは千差万別、人の数だけ好みがあるとも言えるでしょう。
それが味や匂いなど食べ物についての好みであれば尚更、育ってきた環境や個人のセンスなどが加味され、まったくの他人同士で完璧に一致した好みを持っている確率はほぼゼロになってしまいます。

単純に「辛い漬物が好き」「味噌ラーメンが好き」という程度であれば、同じ食の好みを共有できる人もいるでしょう。
「クリームたっぷりのロールケーキが好き」「フルーツの酸味が強いゼリーが好き」など、スイーツ系の似た好みを持つ友達と一緒に食べ歩きすることが趣味という人も多いかもしれません。

しかし、それが恋人となると話が変わってきます。
まず恋人を選ぶ第一条件として「食の好みが一致する」ことをあげる人はあまりいないものです。
むしろ、素敵な人と出会っていい雰囲気になった時に「この人は素敵だけど、食の好みが一致しないから距離をおこう」などと考える人はほとんどいないでしょう。
特殊な例として、板前の人が和食嫌いの人と交際するか否かで悩むことはあるかもしれませんが、職業や今後の人生に関わるようなレベルの問題でなければ、恋人にしたいと思う人の食の好みにこだわる必要はないのです。

そのため、交際した後で相手の偏食が発覚したり、自分の好きな食べ物を目の前でけなされたりしてショックを受けた経験のある人もいるでしょう。
先に書いたように、食べ物の好みは育った環境や個人のセンスによるものですから、それを否定されるということは、お互いの育った環境や個人のセンスを受け入れられないということと同意義なのです。
しかし、それだけで「もうこの人とは無理だ」と交際を諦められるでしょうか。

好みは個人の価値観、センスであり、誰かに強要されたり押し付けたりするものではありません。
自分が好きな食べ物を嫌う人がいても、苦手な食べ物を好む人がいても問題ではないのです。
大切なのはお互いの価値観の違いを認め合い、それを尊重して付き合える相手なのかどうかです。

人気店「幸せのパンケーキ」では、濃厚なバターやフルーツのトッピングされたふわふわのパンケーキが評判を呼び、連日行列が出来るほどの賑わいを見せています。
カップルで訪れる人も少なくありませんが、甘い物好きな恋人のために不本意ながら付き合っているという人もいるかもしれません。
しかし、そんな人でも楽しめるような甘さを控えた食事系メニューも用意されているため、二人で一緒に焼き立てのパンケーキを味わうこともできるのです。
カップルで好みが違っても、美味しいパンケーキと大好きな人の笑顔がそこにあれば、そんな些細なことは熱々の湯気の向こうにすぐ忘れ去ることでしょう。

食の好みが多少違っても、二人で一緒に美味しいものを食べて楽しく過ごすことは不可能ではありません。
大切なのはお互いに相手の価値観を尊重し、一緒に楽しむことです。