思い出になる

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昨今流行っていると言えばSNS、それも世界的に盛り上がっているのはインスタグラムです。
専用のアプリを利用して、写真とコメントを気軽に投稿できるインスタグラムの利用者は年々増加し、現在は五億人以上とも言われる利用者が毎日数え切れないほどの写真を投稿しています。
広く普及したスマートフォンで高画質の写真や動画を撮影できるようになり、今や人々は誰でも発信者であり、カメラマンである時代になったと言えるでしょう。

日本でも若者を中心にインスタグラムの利用者は多く、流行の自撮りことセルフィーをはじめ、家族や友達、ペット、車、綺麗な風景、空の雲模様まで、日々の暮らしの様々な瞬間の写真を投稿しています。
恋人とデートしている様子や、肩を寄せ合ったツーショット写真など投稿している人もいるでしょう。
本来、恋人との時間は二人だけの特別なものであり、人に見せるような、ましてやネット上に投稿して誰でも見れるような状況にするものではないと考える人が多かったかもしれません。
しかし、時代が移り変わり、このSNS全盛期に大切なのは「リアルタイムに情報が発信される」ことであり、なおかつ海外ユーザーの日常風景の写真を見ることに慣れた利用者にとって、恋人との親密さを感じさせる写真を投稿することに抵抗感は以前ほどなくなったのでしょう。

恋人との思い出の写真は今やツーショット写真だけではなく、一緒に見に行ったイルミネーションや夜景、二人で堪能したレストランの食事やスイーツまで何でもすぐに撮影し、投稿できます。
そうする目的は何かと問われれば、たいていの人が「思い出だから」と答えるかもしれません。
思い出は個人の胸の中にしまっておくものではなく、SNSで他者へ向けてオープンに展示されるものになったのです。

そしてどうせ投稿するなら、とびきり綺麗な夜景、とびきり美味しそうなスイーツ、見た人が羨むようなフォトジェニックな写真が撮りたいものです。
そんな流行の傾向を察してなのか、最近巷で人気を集めるスイーツ店などは、味はもちろん見た目の美しさにもこだわり、注文客に写真を撮ってSNSで話題にしてもらうことで宣伝効果を見込んでいるはずです。
現在話題を集めているパンケーキ店では、焼き立てふわふわの分厚いパンケーキが三枚も載った一皿が目の前に運ばれてきた瞬間、思わず興奮してしまう人も多いでしょう。
SNSではこのパンケーキの写真が何枚も投稿され、スイーツの好きな女性客はもちろん、カップルで店に訪れて一緒に写真を撮る人は少なくありません。

例えプロのように完璧な写真が撮れなくても、美味しいパンケーキの味と香り、それに恋人と一緒に過ごした大切な時間はきっと胸に残るものでしょう。
ただし、思い出を残すのは良いですが、写真を撮ることばかりに夢中になって、せっかくのふわふわパンケーキが冷めてしまわないように気をつけましょう。